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最高裁、悪意の給与欠配に対する司法解釈を発表

 最高裁は、『労働報酬支払拒否事件を審理する際に法律を適用することに関する最高裁の解釈』を公布し、1月23日から施行した。この司法解釈は、労働報酬支払拒否罪に関する専門用語の定義、量刑認定基準、事業者の犯罪等の問題について、刑事事件に関する法律の適用基準を更に明確化した。 

 当該司法解釈は合計9条からなる。そのポイントは、以下のとおりである。

①「労働者の労働報酬」という文言の具体的な定義を明確化した。

②「財産を移動、行方をくらます等の方法で労働者への労働報酬支払を逃れる。」という行為についての認定基準を明確化した。

③「政府の関連機関から命令を受けても支払わない」という行為についての認定基準を明確化した。特に行為者が行方をくらましている状況においての「政府の関連機関から命令を受けても支払わない」ことの定義について規定を設け、司法上の取り扱いに便宜を図った。

④「労働報酬支払拒否罪」の量刑認定基準を明確化し、「金額が多額」「著しい結果を齎した」の認定基準について解釈を行った。

⑤「労働報酬支払拒否罪」を寛大に処分するケースについて明確化し、最大限に刑法の威力と処罰面の役割を発揮させ、充分に労働者の権利を保護するようにする。

⑥「労働報酬支払拒否罪」の主体範囲、事業者犯罪等の問題について明確化した。

 司法解釈に基づけば、「労働者に労働報酬の支払を拒否」するという行為が、労働者又はその被尊属扶養者、非配偶者扶養者、卑属扶養者の基本的な生活に著しい悪影響を与える、重大な疾病を速やかに治療できない、教育の機会を奪うなどのケースに該当する場合、又は労働者に暴力をふるうか、暴力による威嚇を行った場合、刑法第276条の第1項の規定する「著しい結果を齎した場合」に該当するとした。この場合、刑法に基づいて3年以上7年以下の実刑と罰金が科されることになる。

 同時に、当該司法解釈は、悪質な賃金欠配に対し「寛大な処置」を行うケースについて解釈を行った。同解釈に基づけば、「労働者に労働報酬の支払を拒否」するだけでは、重大な結果を齎しておらず、刑事事件として立件される前に労働者へ労働報酬を支払い、なお且つ法に基づいて相応の賠償責任を負った場合、情状が軽微で危害が大きくないと認定され、犯罪と認定されないことができるという。即ち、公訴の提起前に労働者に労働報酬を支払い、なお且つ法に基づいて相応の賠償責任を負った場合、減刑するか刑事罰を免除することができる。或いは一審判決が下される前に労働者に労働報酬を支払い、なお且つ法に基づいて相応の賠償責任を負った場合、処罰を軽減することができる。刑事罰の免除については、事件の状況に基づき、警告を与えるか、反省を促すか、謝罪させることができるとした。労働者に労働報酬の支払を拒否し、著しい結果を齎したものの、判決前に労働者に労働報酬を支払い、なお且つ法に基づいて相応の賠償責任を負った場合、情状を酌量して寛大に処分することができる。

 当該司法解釈は、雇用者としての主体資格を備えていない事業者又は個人が、違法に労働者を雇用した上に労働者へ労働報酬の支払を拒否し、なお且つその金額が多額で、政府の関連部門が支払いを命じても支払わない場合、労働報酬支払拒否罪として刑事責任を追及することも明確化した。

 最高裁関係者によれば、今回の『解釈』の趣旨は、労働報酬支払拒否罪という犯罪に対する刑罰を重くし、これに類する刑事事件の取り扱いの際に直面する法律適用が難しいという問題を解決し、労働者の合法的な利益と社会の公平と正義を確かに守ることにあるという。 

(人民ネットより)

作成日:2013年02月09日