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314項目の行政審査対象の取消及び調整を決定 -広東省の行政審査認可制度改革の先行と試行を認可-

 

国務院は、314項目の行政審査対象の取消及び調整を決定し、実体経済、零細企業の発展、民間投資等に関わる項目を重点的に整理した。行政審査制度改革の絶え間なき進行に伴い、腐敗防止と清廉な政治を促進し、市場へ効率的に資金が流れるための基礎的な役割を強化する。

  22日国務院の温家宝総理は国務院常務会議を開催し、314項目の行政審査対象の取消及び調整を決定した。この中で、広東省の行政審査認可制度改革を先行させることと、その試行を認可した。

 2001年の行政審査制度に対する改革業務が全面的に開始されて以降、国務院は、既に5回の行政審査対象の取消及び調整を行ってきた。行政審査を更に減少させ、制度化するため、会議では、これまでの業務を基礎として、再度314項目の行政審査対象の取消及び調整を決定した。うち184項目を取消し、117項目を下級機関へ移管し、13項目を合併すると決定した。これについて、国務院は十年来、6回に分けて合計2,497項目の行政審査対象の取消及び調整を行い、対象総数の69.3%を占めるとされている。今回のポイントは投資分野、社会事業及び行政許可の要らない審査対象であり、特に実体経済、零細企業の発展、民間投資等に関わる審査対象について重点的に整理を行った。

 会議では、行政許可法の関連規定に基づき、広東省「第12次5ヶ年計画」の時期の行政審査認可制度改革の先行と試行を認可し、行政法規、国務院及び部門文書が定める部分について、行政審査対象の行政区域内における実施を取りやめるか、調整を行うこととした。また会議は、広東省が改革開放の最前線であり、市場の成熟度も高く、経済社会の発展が転換期に来ているため、行政審査制度を進めるためには、更に政府機能を転換させることが極めて急務であると指摘した。広東省で改革のテストポイントを実施することは、行政管理体制の改革を推進し、社会主義市場経済体制を完備するため、重要モデルとしての意味をある。また、広東省の指導を強化すること、テストポイントの候補を入念に検討し、決定すること、確実にテストを実施すること、テストポイントの業務と政府機能の転換を結び付け、監督管理の強化とサービスを効率化すること、全国の行政審査制度改革の経験を蓄積すること等を求めた。各関係部門は積極的にこれを支持し、指導を強化し、広東省がテストポイントにおいて遭遇する問題を適宜サポートし、テストポイント業務が順調に推進されることを保証する。

 会議では、ここ十年来の行政審査制度改革の絶え間なき進行に伴い、政府機能の転換を強力に推進し、更に市場において効率的に資金が流れるための基礎的な役割を強化していくことが指摘された。法に基づく行政を強力に推進し、政府行為を更に制度化すること、政府管理の刷新を強力に促進し、行政効率を向上させること、腐敗防止と清廉な政治の確立を強力に推進し、政府システムにおける腐敗防止体制を更に完備することなど、今後一定の期間、不退転の決意で行政審査認可制度改革を進行する。

1.減らすべきものは減らし、残すものは残す原則に基づいて、行政審査項目を更に取り消し、調整する。国民、企業の法定代表者又はその他の組織が自主的に決定することができるもの、市場競争メカニズムにより有効に調整できるもの、行政組織又は仲介会社によって自主的に管理できるものからは、政府は全て撤退する。事後に管理監督が可能で、間接管理方式が採用できるものについては、全て事前審査を設けない。部門の規則制度、文書等の形式によって行政許可法の規定に違反して設定された行政許可は、期限を設けて是正する。

2.積極的に行政審査の制度化を推進する。審査対象を親切する場合、法的根拠が無ければならず、なお且つ厳格に法定プロセスに基づいて、合法性、必要性、合理性について審査・検証を行わなければならない。法的根拠が無い場合は、如何なる部門も規則制度、文書等の形式で形を変えた行政審査項目を設定してはならない。行政許可の要らない審査認可対象の設定及び管理弁法を検討し、制定する。

3.事業者の改革及び社会組織管理の改革を推進する。事業者及び社会組織が担当することが適切な事務的業務及び管理サービス事項を委託、入札、アウトソーシング契約等の方法を通じて事業者又は社会組織に担当させる。関連業界組織の育成を推し進め、業界組織が制度的且つ公開性で、高効率、清廉に業務を行う事を推進する。

4.行政審査サービス体制を更に健全化する。引き続き行政サービスセンターの建設を行い、省市県郷の4行政レベルが連動して行政サービスを行うシステムを完備し、なお且つこれを徐々に村及びニュータウンへ延長させていく。行政審査の業績効果管理を強化し、インターネット上の審査認可を推行し、なお且つ審査認可及びサービスの品質を連動させて公開承諾する等のやり方により、行政審査サービスのレベルを絶えず向上させる。審査・認可項目の多い部門は、業務受付又はサービス窓口を設ける。

5.政府の監督管理を強化する。取消及び調整する行政審査対象については、監督管理責任を明確化し、制定後も監督管理措置を継続し、業務の引継を強化し、監督管理の空白が生じることを避ける。各地区、各関係部門は、業務のポイントを法に基づく監督管理に移行し、職責を確実に履行し、政策法規、基準規範を制定し、日常的な監督管理を強化し、市場の秩序を保証し、人々の生命と健康の安全を保障する。

6.行政審査分野の腐敗防止業務を更に推進する。審査過程の公開化を進め、「風通しの良い審査」を推進する。行政審査の電子監察システムを積極的に推進する。審査認可権にかかる規律違反・違法案件を厳しく調査し、処分する。

7.行政審査制度改革と投資体制、財政税金金融体制、社会体制及び行政管理体制改革を結合させる。政府と企業、政府と社会とのの関係を更に調整し、制度化させ、上級政府機関と下級政府機関の関係を制度化する。政府機関の設置及び機能の配置を更に整備し、行政効率及び公共管理サービスの質を向上させる。

(中国政府ネットより)

作成日:2012年08月28日