コロナ及びその他のホットな話題

『食品委託生産監督管理弁法』に伴う実務上の留意点 -NEW-

   2026年12月1日より、昨年12月12日に国家市場監督管理総局が公布した『食品委託生産監督管理弁法』(以下『弁法』という。)が施行されます。本『弁法』は、食品および食品添加物に関わる生産者、加工委託者(ブランド所有側)などの企業に大きな影響を与えるものとなりますので、今回は本『弁法』の留意点について解説いたします。

1. 食品委託生産の監督管理範囲が拡大
   これまで食品業界では「OEMのみ管理し、生産面は管理しない」という管理上の乱れが広く見られていましたが、本『弁法』により「委託者が委託生産の食品安全に対する総責任を負う」という原則が確立されました。これは、どの企業によって製品が生産されたかに関わらず、食品安全上の問題が発生した場合はブランド所有側である委託者が主要な責任を負うことを意味しています。(『弁法』第2条)
   また今後は、OEMか来料加工か、あるいは商標使用許諾かフランチャイズ名目による生産かを問わず、生産を他者に委託(一部工程または全工程)する場合はすべて規制の対象となります。
   なお、食品販売業のみに従事する企業で、他者への加工委託や自社商標やブランドの使用に関わっていない場合は、本『弁法』の規制は受けず、『食品安全法』等の法規における食品流通・販売関連の条項の遵守のみが求められます。

2. 食品包装ラベルに関する大きな変更点
   委託生産された包装済み食品については、食品包装ラベルの変更点に注意する必要があります。本『弁法』は、委託者(ブランド所有側または商標許諾者)と受託者(製造委託先)の名称、住所、連絡先をそれぞれが接する位置に、かつ明瞭に表示することを求めています。これにより消費者が「誰が委託し、誰が生産したか」を明確に把握できるようになり、消費者の知る権利が保障されます。(『弁法』第13条)

3. 委託契約届出制度を追加
   従来は相当数のOEM契約が非公開で締結され、監督管理当局も把握できていないケースがありましたが、本『弁法』では、委託者と受託生産者との間で書面による契約書(契約の必須条項を規定)を締結することが義務付けられています。同時に、契約の締結、変更、または終了後10営業日以内に、委託者および受託者がそれぞれ所在地の県級市場監督管理部門に報告しなければならないとしており、これはこれまでに存在した「隠れOEM」の余地が格段に狭まることを意味します。

◆企業へのアドバイス
   この新たな『弁法』は、食品(食品添加物を含む)の委託生産に対する監督管理を強化し、委託元および受託工場のコンプライアンス経営と管理に対し、より高い水準を要求するものとなっています。そのため行政処罰を回避するためには、本『弁法』施行前にその内容を正確に把握し、自社の委託加工契約、内部食品安全管理制度(生産、加工、販売、消費者クレーム対応を含む)、人員配置、食品包装情報などに対する審査・評価を進め、コンプライアンス・スキームを見直すことが重要となるでしょう。

作成日:2026年04月17日