最新法律動向

『外商投資奨励産業目録(意見聴取稿)』発表

●『外商投資奨励産業目録(意見聴取稿)』発表、外商投資に対する奨励の範囲をさらに拡大。

<今回の改訂の方向性>
外資利用の新情勢、新たなニーズに適応し、外商投資奨励の範囲を拡大し、外商投資産業や地域構造を最適化して、外商投資の安定的成長を促進する。

<2つの主要部分>
(1)全国外商投資奨励産業目録
現行『外商投資産業指導目録』の奨励類の内容を改訂し、各省(自治区、直轄市)の外商投資項目に適用。『外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)』の公布後、『外商投資産業指導目録』中の制限類、禁止類はすでに廃止されている。

この部分では、外商投資による現代型農業、先進型製造業、ハイテク産業、現代型サービス業等の分野へのより多くの投資と、外資が従来型産業のモデルチェンジ・グレードアップ、新興産業の発展において役割を十分発揮し、経済の質の高い発展を促進することが積極的に奨励されている。

(2)中西部地域外商投資優勢産業目録
現行『中西部地域外商投資優勢産業目録』を改訂し、中西部地域、東北地域及び海南省における外商投資に適用。外商企業が中西部地域、東北地域、海南省での投資を行う際は、全国外商投資奨励産業目録と中西部地域外商投資優勢産業目録の関連政策の適用を受けることとなる。

この部分は、地方特有の資源等の優勢を活かすことに重点を置き、中西部地域、東北地域の国外、東部地域からの外資産業移転を受けることを積極的に支持するものとなっている。周辺地域の開発開放を促進し、「一帯一路」沿線国家との投資提携を強化し、対外志向の産業クラスターを発展させ、開放型の経済発展を推し進めていくねらいがある。

<留意点>
今回『外商投資産業目録(意見聴取稿)』の発表と『外商投資法』草案に対する第2回審議に伴い、中国政府関係機関でも外商投資参入ネガティブリスト外の分野について外資専用に設置された参入制限の全面的な見直しを行い、国内資本企業と外資系企業に対する市場参入基準の一致を確保しようとしています。
外資系企業の中国における産業投資に今後、より多くのチャンスがもたらされるようになり、関連する立法の動きは外国投資者や外商投資企業にとり引き続き注目すべきものとなるでしょう。

作成日:2019年02月19日