出張手当は個人所得税の課税対象か -NEW-
従業員に支払った出張手当に対し個人所得税を源泉徴収すべきかどうかは、よく議論されるテーマの一つです。適切な処理を怠った場合、確定申告時に追徴課税や税務調査を受けるリスクもあるため、これは企業が日常的に直面するコンプライアンス上の課題にもなっています。そこで今回は出張手当に対する個人所得税源泉徴収のポイントを解説いたします。
◆出張手当が「真実」かつ「合理的」な場合は個人所得税免除
『「個人所得税徴収に関する若干の問題の規定」の印刷・配布に関する国家税務総局による通知』(国税発〔1994〕89号)は、出張手当や食事手当は本人の給与収入には属さず、課税対象外であると定めています。
但し、実務ではそれが「合理的」かつ「真実」かどうかに基づいて税務当局が判断するという点に注意しなければなりません。
(1)「合理的」とは、企業が明確な出張費規定を定め、手当の基準が明確かつ「合理的」であることを指しますが、「合理的な金額」についての明確な規定はないため、現地の公的機関や事業者の基準が参考となるでしょう。
(2)「真実」とは、従業員が実際に出張しており、出張に関する証憑が実在することを指します。
◆企業へのアドバイス
各地税務当局の政策や運用状況には差異があるため、事前に現地の所轄税務当局に実際の適用基準を確認しておくことをお勧めします。日系企業駐在員の派遣手当や出張手当が所得税の非課税対象となるかどうかについては、現地弁護士に確認を依頼し、税務リスクを回避すると良いでしょう。また、実務に見合った出張費規定を設けることや、従業員に対する各種コンプライアンス研修を強化することも非常に重要です。
作成日:2026年07月22日
