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非居住者企業の財産間接譲渡に係る企業所得税 の若干の問題に関する公告

非居住者企業が中国居住者企業の持分などの財産を間接譲渡する際の企業所得税管理を更に規範化及び強化するため、『中華人民共和国企業所得税法』(以下、「企業所得税法」という)及びその実施条例(以下、「企業所得税法実施条例」という)、並びに『中華人民共和国税収徴収管理法』(以下、「税収管理法」という)及びその実施細則の関連規定に基づき、関連問題についてここに以下の通り公告する。
一、非居住者企業が合理的な商業目的を有さない処置を実施することによって、中国居住者企業の持分などの財産を間接譲渡し、企業所得税の納税義務を回避した場合、企業所得税法第47条の規定に基づき、当該間接譲渡取引につき再度性質を定め、中国居住者企業の持分などの財産の直接譲渡であることと認めなければならない。
本公告にいう「中国居住者企業の持分などの財産」とは、非居住者企業が直接保有し、かつ、譲渡により取得する所得が中国の税法規定に基づいて、中国において企業所得税を納付しなければならない中国国内の機構及び場所の財産、中国国内の不動産、中国居住者企業の権益性投資資産など(以下、「中国課税財産」という)を指す。
「中国課税財産の間接譲渡」とは、非居住者企業が、中国課税財産を直接又は間接に保有する国外企業(国外において登録された中国居住者企業を含まない。以下、「国外企業」という)の持分及びその他類似の権益(以下、「持分」という)を譲渡することにより、中国課税財産の直接譲渡と同一又は類似の実質的結果を生じる取引を指す。これには、非居住者企業の再編により国外企業の株主に変化が生じることとなった場合を含む。中国課税財産を間接譲渡する非居住者企業を、持分譲渡人と言う。
二、前条に定める持分譲渡人が取得する国外企業持分の譲渡所得のうち、中国課税財産に帰属する金額(以下、「中国課税財産の間接譲渡所得」という)については、以下の順序に従い税務処理を行わなければならない。
(一)国外企業及び中国課税財産を直接又は間接に保有する所属企業が、中国国内において設置した機構、場所の財産に帰属する金額(以下、「機構、場所財産の間接譲渡所得」という)については、設置された機構、場所と実際に関係のある所得として、企業所得税法第3条第2項の規定に基づき徴税しなければならない。
(二)前号の規定が適用される状況以外に、中国国内の不動産に帰属する金額(以下、「不動産の間接譲渡所得」という)については、中国国内の不動産譲渡に由来する所得として、企業所得税法第3条第3項の規定に基づき徴税しなければならない。
(三)前二号の規定が適用される状況を除き、中国居住者企業の権益性投資資産に帰属する金額(以下、「持分の間接譲渡所得」)については、中国国内の権益性投資資産譲渡に由来する所得として、企業所得税第3条第3項の規定に基づき徴税しなければならない。
三、合理的な商業目的を判断する際には、中国課税財産の間接譲渡取引に関連する全ての処置を全体的に考慮し、実際の状況を踏まえたうえで以下の関連要素を総合的に分析しなければならない。
(一)国外企業の持分の主要な価値が直接又は間接に中国課税財産に由来するかどうか
(二)国外企業の資産が主に直接又は間接に中国国内の投資によって構成されているかどうか、又はその取得した収入が主に直接又は間接に中国国内に由来するかどうか
(三)国外企業及び中国課税財産を直接又は間接に保有する所属企業が実際に履行する機能及び負担するリスクは、企業構造が経済的実質を備えていると実証できるかどうか
(四)国外企業株主、業務モデル及び関連組織構造の存続期間
(五)中国課税財産の間接譲渡取引が、国外において納付すべき所得税の状況
(六)持分譲渡人の中国課税財産の間接投資又は間接譲渡取引と、中国課税財産の直接投資又は直接譲渡取引との代替可能性。
(七)中国課税財産の間接譲渡所得に関し、中国において適用することができる租税条約又は取決めの状況
(八)その他関連要素
四、次二条に規定する状況を除き、中国課税財産の間接譲渡と関連する全体的な手配が以下の状況と同時に合致する場合、前条に基づく分析及び判断を行う必要はなく、合理的な商業目的を有していないと直接認定しなければならない。
(一)国外企業持分の75%以上の価値が中国課税財産に直接又は間接に由来する場合
(二)中国課税財産の間接譲渡取引が発生する前の一年間のいずれかの時点において、国外企業の資産総額(現金を含まない)の90%以上が直接又は間接に中国国内の投資から構成され、若しくは中国課税財産の間接譲渡取引が発生する前の一年以内、国外企業の取得収入の90%以上が直接又は間接に中国国内に由来する場合
(三)国外企業及び中国課税財産を直接又は間接に保有する所属企業が所在国(地区)において登記され、法律の要求する組織形式を満たしているが、実際に履行する機能及び負担するリスクが限られており、その経済的実質を備えていると証明するに足りない場合

(四)中国課税財産の間接譲渡取引につき、国外において納付すべき所得税負担が、中国課税財産の直接譲渡取引につき、中国において可能性のある税負担を下回る場合

五、中国課税財産の間接譲渡と関連する全体的な手配が以下の状況のいずれかに合致する場合、本公告第一条の規定は適用しない。
(一)非居住者企業が公開市場において同一の上場国外企業の持分を購入し、かつ、売却して中国課税財産の間接譲渡所得を取得した場合
(二)非居住者企業が中国課税財産を直接保有し、かつ、譲渡した状況において、適用できる租税条約又は取決めの規定に基づき、当該財産譲渡所得につき中国において企業所得税の納付を免れることができる場合
六、中国課税財産の間接譲渡が、以下の状況と同時に合致する場合、合理的な商業目的を有していると認定しなければならない。
(一)取引双方の持分関係が以下の条件のいずれかを備える場合
1.持分譲渡人が直接又は間接に持分譲受人の80%以上の持分を保有するとき

2.持分譲受人が直接又は間接に持分譲渡人の80%以上の持分を保有するとき

3.持分譲渡人と持分譲受人が同一の者によって直接又は間接に80%以上の持分を保有されたとき
国外企業の持分の50%を超える(50%を含まない)価値が直接又は間接に中国国内の不動産に由来する場合、本条第(一)項第1、2、3の持分比率は100%でなければならない。
上述の間接保有する持分は、持株連鎖における各企業の持分比率の乗積に基づき計算する。
(二)当該回の間接譲渡取引の後、再度発生する可能性がある間接譲渡取引が、当該回の間接譲渡取引が発生していない状況における同一又は類似の間接譲渡取引と比較して、その中国所得税の負担が減少しない可能性のある場合
(三)持分譲受人全部が、当該企業又は当該企業と持株関係のある企業の持分(上場企業の持分を含まない)を持分取引の対価として支払う場合
七、機構及び場所の財産の間接譲渡所得に関し、本公告の規定に基づき企業所得税を納付しなければならない場合、納税義務の発生した日が属する納税年度の当該機構、場所の所得に算入し、関連規定に基づいて企業所得税を申告、納税しなければならない。
八、不動産間接譲渡所得又は持分間接譲渡所得に関し、本公告の規定に基づき企業所得税を納付しなければならない場合、関連法律の規定又は契約の約定により持分譲渡人に対し関連項目の支払い義務を直接負う単位又は個人は、源泉徴収義務者となる。源泉徴収義務者が納付すべき税金を源泉徴収せず、又は全額を源泉徴収しない場合には、持分譲渡人は納税義務の発生した日から7日以内に主管税務機関に対し納税額の申告をし、かつ、持分譲渡収益及び税額計算と関連する資料を提供しなければならない。主管税務機関は税額の入庫後30日以内に税務総局に対し報告し、登録の届出を行わなければならない。

源泉徴収義務者が源泉徴収を行わず、かつ、持分譲渡人が納付すべき税額を納付しない場合、主管税務機関は徴税管理法及びその実施細則の関連規定に基づき、源泉徴収義務者の責任を追及することができる。但し、源泉徴収義務者が既に持分譲渡契約又は合意書を締結した日から30日以内に次条に規定する資料を提出した場合、責任を減軽又は免除することができる。
九、中国課税財産の間接譲渡取引の双方及び持分が間接譲渡される中国居住者企業は、主管税務機関に対し持分譲渡事項を報告し、かつ、以下の資料を提供することができる。
(一)持分譲渡契約書又は合意書(外国語文書の場合、中国語訳文を同時に送付する必要がある、以下同じ)
(二)持分譲渡前後における企業持分構成図
(三)国外企業及び直接又は間接に中国課税財産を保有する所属企業の直近前二年度の財務、会計報告
(四)中国課税財産の間接譲渡取引に本公告第一条を適用しない理由。
十、中国課税財産の間接譲渡取引の双方及び企画者、並びに持分が間接譲渡される中国居住者企業は、主管税務機関の要求に基づき以下の資料を提供しなければならない。
(一)前条に規定する資料(既に提出したものを除く)
(二)中国課税財産の間接譲渡取引の全体の手配に関係する政策決定及び執行過程の情報
(三)国外企業及び直接又は間接に中国課税財産を保有する所属企業の生産経営、人事、財務、財産などの面に関する情報及び内部、外部による会計監査の状況
(四)国外持分譲渡価格の確定に用いた資産評価報告及びその他の価格設定根拠
(五)中国課税財産の間接譲渡取引に関し、国外において納付すべき所得税の状況
(六)公告第5条及び第6条の適用と関係する証拠情報
(七)その他関連資料。
十一、主管税務機関が中国課税財産の間接譲渡取引に対し立件調査及び調整を行う必要がある場合、一般租税回避防止に関連する規定に基づいて執行しなければならない。
十二、持分譲渡人が同一の海外企業の持分の直接譲渡を通じ二項目以上の中国課税財産の間接譲渡がなされ、本公告の規定に基づき徴税すべき場合において、二機関以上の主管税務機関に関係するときは、持分譲渡人は関係する各主管税務機関に対し、それぞれ企業所得税の申告、納付を行わなければならない。 各主管税務機関は税額計算方法を相互に通知し、意見の一致に達した後に税額を入庫しなければならない。意見が一致しない場合、共通する直属の上級税務機関に報告し、調整を受けなければならない。

十三、持分譲渡人が納付すべき中国課税財産の間接譲渡所得に関する税額を期日通りに申告、納付せず、又は全額を納付せずに、源泉徴収義務者も税額の源泉徴収を行わなかった場合、納付すべき税額を追徴する他、企業所得税法実施条例第121、122条の規定に基づき、持分譲渡人に対し1日毎に利息を加えて徴収しなければならない。
持分譲渡人は、国外企業持分譲渡契約書又は合意書を締結した日から30日以内に、本公告第9条に規定する資料を提供し、又は本公告第7条、第8条の規定に基づき税額を申告納付した場合、企業所得税法実施条例第122条に規定する基準利率に基づき利息を計算する。規定に基づき資料を提供しなかった、又は税額の申告納付を行わなかった場合、基準利率に5パーセント点を加えて利息を計算する。
十四、本公告は、中国国内において機構、場所を未設立の非居住者企業が取得した中国課税財産の間接譲渡所得、及び非居住者企業が機構、場所を設立したが当該機構、場所と実際の関係なく取得した中国課税財産の間接譲渡所得に適用する。
持分譲渡人が国外企業の持分を譲渡して取得した所得(中国課税財産の間接譲渡所得を含む)と、その設置した国内の機構、場所と実際の関係がある場合、本公告の規定を適用する必要はなく、企業所得税法第3条第2項の規定に直接基づき、徴税しなければならない。
十五、本公告でいう納税義務の発生した日とは、持分譲渡契約書又は合意書が発効し、かつ、国外企業持分の変更が完了した日を指す。
十六、本公告でいう主管税務機関とは、中国課税財産が非居住者企業に直接保有され、かつ、譲渡された状況において、財産譲渡所得に関し納付すべき企業所得税の税額を主管する税務機関のことを指し、本公告第2条に規定する三種類の状況に基づき確定しなければならない。
十七、本公告でいう「以上」とは、特に明記されない限り当該数を含むものとする。
十八、本公告の規定と租税条約が一致しない場合、租税条約に基づいて処理する。
十九、本公告は公布の日から施行する。本公告公布前に発生したが税務処理を行っていない事項については、本公告に基づき執行する。『非居住者企業の持分譲渡所得に係る企業所得税管理の強化に関する国家税務総局の通知』(国税函〔2009〕698号)第5条、第6条及び『非居住者企業の所得税管理に係る若干の問題に関する国家税務総局の公告』(国家税務総局公告2011年第24号)第6条第(三)、(四)、(五)項の関連する内容は、同時に廃止する。
ここに特に公告する。

国家税務総局
2015年2月3日

 

作成日:2015年04月16日