速報:『金融機関による顧客管理と顧客の身分資料及び取引記録保存管理弁法(意見募集案)』について -NEW-
8月4日、中国人民銀行、国家金融監督管理総局および中国証券監督管理委員会は、『金融機関による顧客管理と顧客の身分資料及び取引記録保存管理弁法(意見募集案)』(以下「意見募集案」という。)を発表し、意見募集を開始しました。募集期限は9月3日です。
本意見募集稿では、以下のような事項に注意が必要となります。
(1)個人による現金の出入金が5万元を超える場合は資金出所登録が必要との項目が削除されました。
(2)一回性の金融サービスにおいて取引額が5万元以上、または外貨換算で1万米ドル以上の場合、金融機関は顧客管理(CDD)を行い、顧客の基本情報の登録や有効な身分証明書のコピーまたは写真の保管が必要となります。
顧客管理の対象となる取引には、以下が含まれます。
・現金の送金
・両替
・手形や証券の決済
・貴金属の現物売買
・各種金融商品の販売
(3)顧客資料は業務関係終了後または一回性の取引終了から少なくとも10年間、取引記録は取引終了から少なくとも10年間保管し、段階的に電子化することが求められます。
◆日系企業へのアドバイス
本意見募集案は1月1日施行の「アンチマネーロンダリング法」を具体化したもので、マネーロンダリングやテロ資金供与の防止を強化することを目的としていますが、日系企業や駐在員の預金、引出し、金融取引にも重大な影響を及ぼす可能性があります。
当局からの監督管理や正常な金融取引を停止されないためには、管理弁法の内容を正しく把握し、金融取引の適法性を確保することが重要となるでしょう。
作成日:2025年08月22日