朗報:故人の金融口座照会における新サービス -NEW-
親族が亡くなった後、故人の名義でどのような金融資産があるのか相続人が把握していない場合、資産が長期間管理されず放置されたり、相続漏れが生じる可能性があります。こうした問題に対する朗報として、2026年8月21日、国家金融監督管理総局、民政部、司法部から『浙江省・青島市における故人金融口座照会サービス試行経験普及に関する通知』(以下『通知』という。)が公布されました。これにより故人の金融資産をより手軽に照会することができ、相続人の負担軽減が期待できます。
1. 複雑な照会手続きが「ワンストップ」に
これまで相続人は、把握している情報に基づき、銀行や保険会社などの金融機関に個別に照会申請を行う必要があり、その手続きの煩雑さにより、相続財産を見落とすという問題がありました。現在、相続人がその相続に関わる地方行政プラットフォーム(「浙里弁」「愛山東」など)から申請すると、公証機関が一元的に受理し関連金融機関に照会してくれるため、それぞれの機関に個別照会する時間と手間を省くことができるようになりました。
2. 照会対象範囲が拡大
今回導入された照会サービスでは、故人が複数の金融機関に保有していた関連情報をワンストップで照会できるだけでなく、預金、資産運用商品、投資信託、貴金属、国債、保険証券など多岐にわたる金融資産が対象となっており、照会範囲に含まれる金融資産に対し「一元的スキャン」をかけるものであると理解することができます。但し、1回の照会で全資産を完全に把握することができる訳ではなく、その照会範囲は関連規定および相互接続の状況によるという点に留意が必要です。
◆留意すべき事項
本『通知』は「資産調査」という難題の解決に貢献するもので、相続人の調査負担軽減にもつながります。ただし、資産の特定は相続手続きの第一歩に過ぎず、複数の相続人がいる場合、相続人か否かの範囲に争いがある場合、また遺言、保険金、株式など複雑な資産が関係する場合、あるいは国内外に資産があり外国人の相続がある場合は、その後の相続権の確認、資産分割、中国国内外の相続に関する公証・認証など、多岐にわたる法的問題や手続きへの対応を考慮する必要があります。その場合は、実務経験豊富な弁護士へ相談することで、余分なコストや時間の浪費を防ぐことができるでしょう。
作成日:2026年09月09日
