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初の『商標法』全面改正に伴う実務上の留意点 -NEW-

   2026年6月26日に第14期全国人民代表大会常務委員会が可決した改正『商標法』が、2027年1月1日から施行されます。これは『商標法』施行以来初の全面改正で、商標登録条件の整備、馳名商標の保護強化、商標代理業務の規範化、権利侵害に対する処罰強化など、多岐にわたる内容が含まれています。そこで今回は、改正『商標法』から企業が注目すべきポイントを簡潔に解説します。

1. 悪意による商標買占め行為の制限
   近年、悪意による注目度の高い名称の抜け駆け出願や、実際には使用しない商標の大量出願などの問題が存在していました。改正『商標法』では、「使用を目的とせず」かつ「通常の生産・経営需要を明らかに逸脱した」商標登録出願を明確に「登録不可」対象に組入れ、悪意による商標買占めを行う出願者に警告や罰金処罰を科すとしました。ただし、企業が自社のコア・ブランドを保護するために行う商標登録は、正当かつコンプライアンスに準拠した行為といえます。

2.「0添加」など誤解を招く商標の登録および使用の制限
   改正『商標法』では、添加物が入っているにもかかわらず「0添加」表示の製品、実際には機械で生産している「手打麺」、消費電力表示が実際より下回っている製品など、誤解を招く欺瞞的な商標使用に関する規制レベルが引き上げられており、「欺瞞的かつ商品品質、製造工程、原材料などの特徴または産地について消費者に誤認を与えやすい」ものは商標登録してはならないと定められています。

3. 馳名商標の保護強化
   改正『商標法』では馳名商標の保護範囲が拡大されています。従来、中国で登録されていない馳名商標は同カテゴリー商品の範囲内でのみ保護されていましたが、改正後は同カテゴリー商品以外の範囲でも保護も享受できると規定されました。
   同時に、新法では越境馳名商標の確認メカニズムが設けられ、企業が自社商標の中国における知名度を証明する必要がある場合、第63条に定める「商標馳名性を確認するための総合的考慮要素」に沿って、国務院商標管理部門に馳名状況確認証明書を申請することができます。

◆企業の留意点
   改正『商標法』施行前には移行期間がありますので、各企業はこの期間を活用し、自社が保有する商標資源は速やかに活用し、使用計画のない商標資源は速やかに整理するなど、自社の既存商標を全面的に見直すことができます。
   実務では、競合他社や第三者が「商標3年不使用取消申請」を提起した際の証拠として活用できるよう、商標の実際の使用証拠(商標が付された製品、オンライン販売のスクリーンショット、注文書・契約書、オンライン登録および使用宣伝資料など)を保存しておくことが重要となります。十分かつ有効な証拠を提出できない場合、当該商標が取消される可能性もあるため、商標登録時や商標権侵害紛争に直面した際は、現地の専門家とコミュニケーションを取りながら対応策を立てると良いでしょう。

作成日:2026年07月07日